「雑貨もあって、陶芸体験もできるお店がある」と知りやってきたのは、淡路島の南端。
観光旅館うめ丸の一角にあるのが、2010年に神戸と長野から移住してきたご夫婦、潤さん・千夏さんが始めた『juchi・たんがじ窯・つぐつむ』。
先述したように、雑貨屋であり陶芸工房でもあるという少し変わったスタイルのお店なんです。
まずは雑貨屋の店内を覗いてみましょう。
う~ん!一つひとつが全部可愛くて、じっくり見ていると時間があっという間に過ぎていきそう…。
お店のあちらこちらに散らばるレトロな什器や所々に飾られた郷土玩具は、お二人の好みによるものなのだとか。器やお店の雰囲気をグッと際立たせてくれています。
生活に寄り添った器を探してみて
日常に彩りを添えてくれるような可愛らしい食器たちがたくさん並ぶ店内。これらは全て潤さんの陶芸作品です。
こちらは売れ筋商品のお箸置き(500円)。「我が家の食卓や食器にはどの子が一番似合うかな~?」と想像しながら選ぶのがまた楽しいですね。
絵付けを担当する千夏さん作のだるまの陶器作品もありますよ。
こちらは色とりどりでとっても賑やか!よく見ると顔がみんな違う、個性豊かなだるまさんたち。ピン!ときただるまさんに出会えるかな?
他にも、全国各地の作家さんのアクセサリー作品なども販売していますよ。
『たんがじ窯』で陶芸体験!
さて、雑貨屋からすぐ歩いたところにあるのが、この『たんがじ窯』の工房。
そう、ここで手びねりや電動ロクロといった陶芸体験ができるんです(絵付けは雑貨屋店内にて)。
手びねり体験では、お茶碗2個分ほどの土を使って、お皿、器、箸置きなど、好きなものを思い思いに成形していきます。使用する土は淡路島を軸に配合された、割れにくいものなんだそう。
手回しロクロの上で思った形にしていくのは、実は想像より大変かも。でも多少失敗しても大丈夫!プロのお二人がしっかり側についているので、思い切ってやってみましょう。
電動ロクロ体験では花器やお皿などが製作可能。作りたいものをマンツーマンで教えてもらえるので、初めての方でも安心なのが嬉しい!
普段なかなか触る機会のない電動ロクロで気分はすっかり陶芸家?!
どんな作品が出来上がるかな?
絵付け体験では、お茶碗・コップ・お皿のいずれかを選び、自由に絵を描くことができます。こちらは当日でも予約可能なので、ふらりとお店に立ち寄った方でも体験可能なメニューになっているのだとか。
小さなお子様の、今だけしか描けない絵を器にしてみるのも、ずっと残る素敵な思い出になりそう!
工房内には窯で焼かれるのを今か今かと待つお客さんの作品がずらり。
体験後、工房内で乾燥、素焼き、釉掛け(くすりがけ)、本焼きの工程を経て無事完成です。
手元に届くまでの期間は、おおよそ2ヶ月半ほど。どんな仕上がりになるのか楽しみに待つ時間もまたいいものですよね。
淡路島の端っこでゆったり時間を
ご縁があり神戸と長野から移住し、このような雑貨屋兼陶芸工房というスタイルのお店を営業しているお二人。
「少し前までは『窯元』と言うと入りづらいイメージがあったと思うんですが、入り口だけでも気軽に入りやすいように、陶器寄りの雑貨屋という感じでお店を開きました。陶芸体験では、こう作らなくてはいけないと言った決まりはないんです。レクチャーはさせてもらいますが、お客様の思ったように自由に作る楽しさを知ってもらえたら嬉しいですね」
と朗らかにお話ししてくれました。
その時の空気や気分に寄り添った器を、雑貨屋で見つけたり、はたまた自分で作ってみたり。
手を動かしながら土を自分の思った形にしていく作業を通して、何だか自分を俯瞰してみることもできそう。
次の休日はそんな特別な時間を、淡路島の端っこで過ごしてみませんか?
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juchi・たんがじ窯・つぐつむ
所在地/兵庫県南あわじ市阿那賀1137 観光旅館うめ丸内
営業時間/9:30~19:00
定休日/不定休(HP・電話)
料金/手びねり体験 3000円・電動ロクロ体験 4000円・絵付け体験 1500円
(手びねり・電動ロクロは前日までに要予約。団体の場合は要相談)
電話/090-7884-2609
写真・記事:山田 芽実