淡路島の中でも比較的田んぼが多く、のどかな風景が広がる南あわじ市にあるのが、『菜と根 (kitone)』。
このカフェではオーナーさんの思いが詰まったランチが食べられます。
体ヨロコブ『菜と根 (kitone)』
国道28号線から少し入ると見えてくるのがこちらの白い建物。
駐車場の端に立てかけてある看板が可愛く、すでにほっこりムードな私。
ナチュラルで、中にあるもの一つひとつにオーナーさんのセンスを感じられます。
『菜と根 (kitone)』は、“体ヨロコブごちそう”をコンセプトに、淡路島出身のオーナー宮本さんが始めたカフェ。
島民の方には、「体や健康のことを第一に考えた料理が食べられる場所」として知られています。
地産地消!淡路島の野菜を使ったランチ
週ごとに新しいメニューが楽しめるランチセットがお店一番のおすすめ。
実はこれ、全ての料理に淡路島の野菜が使用されていて、まさに地産地消のランチなんです。
淡路島名物・玉ねぎも、生で食感を味わえるように酢の物にしているそう。観光客にとっては嬉しい一品ですね。
特に私が気に入ったのが、こちらの『季節の島野菜のみそ麹漬け』。
玉ねぎ、紅心大根、ラディッシュ、小松菜、うりが今日のお漬物のメンバー。
見た目も鮮やかで可愛らしい上に、野菜を栄養丸ごと食べている感じがいい!
「野菜はなるべくそのままの形のまま食べた方がいい」とは聞きますが、これは『一物全体(いちぶつぜんたい)』と呼ばれる考え方。
『菜と根 (kitone)』では、『一物全体(いちぶつぜんたい)』の他に『身土不二(しんとふに)』・『体想いの食材』の三つがコンセプトとして大切にされています。
『身土不二(しんとふに)』は、「季節野菜は栄養バランスがよく、その時期の体に一番合っている」という意味。
『体想いの食材』には、「昔ながらの製法で作られた無添加の調味料と地元の野菜を使用する」という意味が込められています。
こういうコンセプトが前提にある料理だから、体にも心にもしっかり届くんですね。
食べる人のことだけを考えたメニュー
ランチの内容は毎週宮本さんが考えます。
「現代の人に不足しがちなビタミンB1を盛り込むなど、摂って欲しい栄養素のバランスを考えて作っています」
一品ごとに丁寧に書かれた説明文からは、食べる人の健康や喜ぶ顔だけを純粋に想って考えられたメニューだということが伝わって来ますね。
おばあちゃんから続く大切な味
店内では、淡路島の美味しいものや、宮本さんおすすめの調味料も取り扱っています。
なんとこの調味料たちはオーナーの宮本さんのおばあちゃん、お母さんを経て宮本家に代々引き継がれた、まさに『おふくろの味』の源。
お店を開く際には、場所が田舎ということもあり『田舎感』・『おばあちゃんのあったかさ』もリンクさせたいと思ったため、お店の料理にはこの調味料たちを使用しているそう。
大学卒業後地元にお店を構えて8年。
「毎日試行錯誤するけれど、その毎日がとっても楽しい」そうです。
宮本さんの暖かくてほわほわした優しい人柄と、その中にある「体と心が喜ぶご飯を多くの人に食べて欲しい」という強い芯が一つになってこんな魅力的なお店が出来ているんだなあ、と感じました。
「最近はレトルトなどを摂りがちな人が増えていると思うので、そういう方にはぜひ食べて欲しいです。あと、なんとなく体にいいご飯じゃなく、ちゃんと体にいいご飯を食べて欲しいですね」と笑顔で話してくれた宮本さん。
いつの時代も体は大切な資本。そんな体と心が喜ぶご飯を食べてみませんか?
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菜と根 (kitone)
所在地/兵庫県南あわじ市賀集八幡308-1
営業時間/11:00~18:00(ラストオーダーは17:30)11:00~16:00(火曜のみ)
定休日/水曜
電話/0799-50-2213
http://www.ki-to-ne.com
写真・記事:山田 芽実